英語の構造(文型などの英文構成の知識)を意識して英語的な日本語文を入力して自動翻訳を利用すると、通じる文が出力される可
能性がアップします。
自動翻訳サービス・機械翻訳・翻訳サイト・翻訳ソフトを利用するためのコツ:
(1)主語や目的語を明確にする。
(2)動詞的な表現にする。
(3)誤解をさけるため日時を入れる
自動翻訳サービス・機械翻訳・翻訳ソフトの性質を理解しよう。
基本的には単語単位に訳しています。ですから、文中にない単語は訳されません。
特殊な表現は文単位で入力して対応しているようです。たまに名訳がでてくることがあるのですが、これは個別に入力されている場合があります。ですから、少し変わると訳がでたらめになってしまうことがあります。
※自動翻訳、翻訳ソフトなどはオリジナルとなる日本文の文脈を理解して翻訳するわけではないです。基本的には単語単位に翻訳をしているので、文脈を理解して翻訳をすることはできないという事を意識して自動翻訳を利用することが大切です。
以下の出力例では excite 翻訳 を使用しました。(2012/5/8)
もともとこのページは2005年に作ったので、その当時の訳例を紹介しておりました。もう7年もたちますので、現在の翻訳エンジンを使用して訳を更新いたしました。
2005年の訳文との比較
(1)主語や目的語を明確にする。
日本語の文では主語を言わないことが多いです。例えば「紅茶は好きですが、コーヒーは苦手です。」などのように「誰」を意味する主語がついていません。
a.
「紅茶は好きですが、コーヒーは苦手です。」
出力例:Although he likes tea, he is poor at coffee.
↑
it が何を意味するのかわかりません。
人を主語をつけると、
「私は紅茶は好きですが、私はコーヒーは苦手です。」
出力例:Although I like tea, coffee is poor at me.
↑
誰の事かわかるようになりました。
もとの文よりはずっと通じる文になっていますが、「苦手」を "be poor at 〜" 「下手です」にしてしまっている点が問題です。(2) に続きます。
b.
「メールを送りました。」
出力例:E-mail was sent.
↑
「誰」が「誰」に送ったのかがわかりません。
改善例:「私はあなたにメールを送りました。」
出力例:I sent e-mail to you.
c.
「差し上げます。」
出力例:It gives.
↑
「it が与える」では意味不明です。
「あげます。」
出力例:It raises.
↑
「it が上がる(上昇する)」という意味になっています。
「誰」が「誰」に「何」をあげるのかを明確にするとより正確な訳にすることができます。
「私はあなたにテレビをあげます。」
出力例: I give you television.
(2)動詞的な表現にする。
上の文の「〜は苦手です」を動詞的な表現「嫌いです/好きではないです」などに変えます。
「私は紅茶は好きですが、私はコーヒーは苦手です。」
出力例:Although I like tea, coffee is poor at me.
↑
coffee is poor at me 「コーヒーは私が下手」は不自然な表現です。
「私は紅茶は好きですが、私はコーヒーは好きではないです。」
出力例: Although I like tea, I do not like coffee.
この文なら文句なく通じます。
(3)時を入れる
英語で過去の事を表現する時制が過去形、現在完了形、過去完了形などと複数あります。ことなった時制を使うと誤解の可能性があるので、過去の時点の過去の状態や動作について述べる場合は誤解をさけるためにも日時を明確にしておくことをおすすめします。
「私は先週の金曜日に本を2冊注文しました。」
出力例:I ordered two books on Friday last week.
注意書き
もし、メッセージがちゃんと理解されるかどうか心配だったら以下のような文を加えておくと良いです。
This email has been machine-translated. Please let me know if any part
of this email is unclear to you.
「このEメールは自動翻訳されたものです。もしわかりにくい部分があればお知らせください。」
最後に
私は英語講師なので、英語を勉強する必要性を否定するわけではございません。存在するツールを有効に使うことができればとても便利だと思いこのページを作りました。でも、やはり自動翻訳・翻訳ソフトは文を理解して訳しているわけではありません。ルールにしたがって単語を変換しているだけです。そのため、とんでもない文に訳されてしまうこともあるので、注意して使ってください。
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